2024ネパール自動車ショー、日本の市場への影響

カトマンズで開催されたネパール最大の自動車ショー「NADA Auto Show 2024」が、電気自動車(EV)の勢いを象徴するイベントとして大きな注目を集めています。

NADA 2024

中国製EVが会場の中心となり、50以上の自動車ブランドが出展される中、競争は中国メーカーと他国メーカーの間で激化しています。この動きは、環境に優しい技術への世界的なシフトが続く中で、日本の自動車産業にも影響を与える可能性が高まっています。

今回のショーでは、BYDやMG、Great Wallなど中国の有力ブランドが新モデルを披露し、低価格や割引キャンペーン、銀行の融資プランなどで顧客を引き付けています。EVの普及は、ネパール市場において急速に進んでおり、2023年度のEV輸入は149%増加し、約1万1701台、総額29.48億ネパールルピーに達しました。

ショーの開会式でネパールのビシュヌ・プラサード・パウデル財務大臣は、政府が今後自動車産業を強化するための政策を改正する予定であると述べ、特にEVに関する政策に焦点を当てる計画を発表しました。さらに、将来的には輸入に依存するのではなく、国内での自動車組み立てを推進する考えも示しました。

一方、日本でも同様の動きが見られ、特にEV市場での競争が激化しています。日本の自動車メーカーは、ネパールや他のアジア市場向けにEVモデルの展開を加速しており、インフラの整備が進むことで、日本のEV輸出はさらに増加する見込みです。また、ネパールへのインフラ投資が増えることで、日本の技術が貢献できる分野も広がるでしょう。

ネパール自動車商業産業連盟(FNCCI)のチャンドラ・プラサード・ダカル会長は、EVインフラの不足が今後の課題であると指摘し、特に充電ステーションや道路整備が不可欠だと述べました。同様に、日本でもEVインフラの充実が進められており、ネパールとの技術協力や投資機会が期待されています。

また、バイク市場でも多くの新モデルが登場しており、ベスパやアプリリア、ヤマハなど、日本でおなじみのブランドも出展しています。これにより、ネパールの二輪車市場においても、日本製品の需要が高まる可能性があります。

今回のショーは、2027年までに約20億ネパールルピーの取引が見込まれ、ネパール経済に大きな貢献をするイベントとなるでしょう。そして、今後日本からの観光客やビジネス旅行者の増加に伴い、EVやその他の日本製自動車の市場シェアが拡大することが予想されます。