ネパール・インドで死者56人に モンスーン最終盤の猛威

2025年10月6日

南アジアを襲っているモンスーン(季節風)の影響で、ネパールとインド東部では激しい豪雨による洪水や土砂崩れが相次いでいます。現地メディアのまとめによると、5日までに両国で少なくとも計56人の死亡が確認されました。ネパール国内では依然として11人が行方不明となっており、救助活動が続いています。

ネパール:東部コシ州を中心に甚大な被害

ネパールでは今月3日以降、東部を中心に各地で災害が発生しています。地元英字紙「カトマンズ・ポスト」の報道によると、5日までに39人の死亡が確認されました。

  • 被害の内訳: 死亡した39人のうち、36人がインド国境に近い東部コシ州に集中しています。山間部での土砂崩れや川の氾濫に巻き込まれたとみられています。
  • その他の被害: 南東部マデシ州では落雷により3人が死亡。また、中部では土砂崩れにより主要な高速道路が複数箇所で通行止めとなり、物流や市民の足に大きな影響が出ています。
  • 警戒状況: 多くの河川で水位が警戒レベルを超えており、当局は周辺住民にさらなる警戒を呼びかけています。

インド:景勝地ダージリンで土砂崩れ、シッキムへの路網寸断

ネパール東部と隣接するインドの西ベンガル州ダージリン周辺でも、豪雨による地滑りが深刻化しています。現地メディア「NDTV」は5日、少なくとも17人が死亡したと報じました。

映像では、激しい濁流によって橋が大きく傾き、道路が崩落する様子が映し出されています。この影響で、北部のシッキム州などとを結ぶ主要な幹線道路が寸断されており、物資の輸送や移動が困難な状況です。インドのモディ首相は5日、自身のSNSで「深く心を痛めている」と犠牲者への哀悼の意を表明しました。

背景:常態化する水害と高まるリスク

南アジアでは例年6月から9月にかけて、モンスーンの影響による大雨で鉄砲水や土砂崩れが頻発します。しかし、近年は10月に入ってからも大規模な被害が発生しており、専門家からは「気候変動の影響により、この地域が災害のホットスポット化している」との指摘も出ています。