ネパールの子どもの割合が減少、高齢化始まりか

2023年3月26日

ネパールは若年人口の割合が減少し、15歳以上の人口割合が増加し、高齢化が進行しているとの、2021年の人口センサスの最終データが公表された。

14歳以下の子どもの割合は、2011年の34.91%から27.83%に減少した一方、15~59歳の就労年齢人口の割合は、2011年の56.96%から61.96%に増加した。60歳以上の人口割合も、2011年の8.13%から10.21%に増加している。また、2011年から2021年までの人口成長率は0.92%で、1911年の人口調査開始以来80年ぶりの低水準となった。この減少は、若者が海外に移住すること、育児コストの上昇、女性の就労率の増加、結婚年齢の遅延など、様々な要因が絡んでいる。一方、核家族化や介護不足などから、人々が少ない子どもを持つようになっているという。高齢化は、国の社会保障責任や財政負担が増大することを意味しており、対策が求められている。しかし、若年人口の減少と高齢者の増加が、長期的には経済活動の低迷につながる可能性もあると、専門家は懸念している。人口センサスは、今後の政策や戦略を考える上で重要な情報源であり、民族、言語、宗教に基づく人口分布も追加で公表される予定である。