インド市場に本腰、アップルがニューデリーに初の直営店をオープン

2023年4月23日

アップルがインドの首都ニューデリーで、同国初の店舗をオープンした。この重要なイベントに合わせて、同社のCEOであるティム・クック氏が7年ぶりにインドを訪れた。これは、アップルがインド市場に対して非常に積極的な姿勢を示していることを意味する。クック氏は2023年2月の投資家向け会議でインド市場への強い信念を表明していたが、実際に訪印したことでその真意が示されたとされている。

これまで、アップル製品は2020年に開設されたオンラインストアを通じて販売されてきたが、今回の店舗開設はインドのリテール市場におけるラグジュアリープロダクトの需要が急速に高まっていることを反映している。特にスマートフォン市場では、2022年のiPhone出荷台数が前年比16%増加し、アップルがプレミアムセグメントとウルトラプレミアムセグメントで首位を獲得しました。さらに、2022年の後半におけるiPhoneの売上高も過去最高を記録し、iPhoneユーザー数も急増していることが報告されている。

アップルは販売だけでなく、製造面でもインドに力を入れている。2017年からインドでのiPhone製造が始まったが、当初は比較的簡易なモデルの製造にとどまっていた。しかし、2022年にはフラッグシップモデルのiPhone14の製造が開始され、今後も製造能力の拡大が計画されている。中国がiPhoneの主要な製造拠点だったが、インドの製造シェアが増加する見込みである。インド政府もiPhone製造のシェアを25%に引き上げることを目標としており、中国での労働者抗議による影響もインドでの製造へのシフトを加速させたとされている。

アップルのインド進出は、同社にとって非常に重要な戦略的動きとなっている。インド市場は急成長しており、ラグジュアリーブランドも台頭している。アップルは店舗の開設や製造拠点の拡大を通じて、さらなる成功を目指している。インド市場への積極的な投資は、アップルのグローバルな展望において重要な要素となる。