ボート転覆、巡礼者51人死亡 バングラデシュ

2022年9月28日

バングラデシュ北部の町ボダ(Boda)近郊を流れるカラトヤ(Karotoa)川で、25日に巡礼者を乗せたボートが転覆し、少なくとも51人が死亡、10人が行方不明となった。ボートは、有名な寺院に向かう女性や子どもらで混み合っていた。

人だかりの事故現場

現地の警察によると、海軍の潜水士や消防隊が転覆現場の下流で26人の遺体を収容し、行方不明者は最大15人いるとのことである。ボートには約90人が乗船し、そのうち約50人はヒンズー教の大祭「ドゥルガー・プージャ(Durga Puja)」に参加するため、数百年の歴史を持つ寺院に向かっていた。

現地警察署長は、ボートは規定人数の3倍を乗船していたと発表しており、事故当日の朝は土砂降りの雨が降っており、急いで寺院に向かおうとした巡礼者がボートに押し寄せたと説明している。しかし、乗員が乗客に下船を要請しても誰も応じなかったため、ボートはさらに重くなり、転覆に至ったとされている。

救助に当たった地元のメディアによると、少なくとも10人が救助され、病院に搬送されたとのことである。バングラデシュでは、多くの河川が交差しており、洪水が発生することが多く、ボート事故も頻発している。過積載や安全対策の不備が原因とされることが多いため、今回の事故は再びバングラデシュの河川交通の安全性について懸念が高まることになった。