インドの石油輸入、ロシア産が4割に到達!

2023年7月21日

インドのロシア産石油輸入量が過去最高に達した。船舶データや業界関係者によれば、日量約195万バレルがインポートされたことが判明した。これはロシアのウクライナ侵攻を受けて、西側諸国がロシアに対して制裁を科した後の状況である。インドの精製業者は制裁を回避するためにロシア産石油の輸入に積極的に取り組んでいる。

5月の時点で、インドの原油輸入の約40%がロシア産石油に依存している。これに対して、イラクからの輸入量は過去3年間で最低水準に、サウジアラビアからの輸入量も2021年9月以降で最低にまで低下している。

具体的には、5月のインドのイラク産石油輸入量は前月比約13.7%減の日量80万1,400バレル、サウジアラビア産は15%減の日量61万6,100バレルだった。

なお、インド全体の石油輸入量は5月に前月比微増の日量480万バレルとなっている。ロシアからの石油輸入は中東産よりも価格がはるかに安いため、今後もインドのロシア産石油輸入量が高水準にとどまると予想されている。制裁という国際的な状況にもかかわらず、インドはエネルギーの安定供給を維持するため、ロシア産石油の需要を継続することが見込まれている。