ネパールのトレッキング許可証、完全デジタル化へ

ネパール政府は、2024年2月23日から外国人向けトレッキング許可証のオンライン発行システムを開始しました。これにより、紙ベースの許可証発行は廃止され、トレッカーは入国管理局での申請手続きや銀行での支払いを省略できるようになりました。

支払いは、ネパールのモバイルバンキングアプリやE-sewaなどの国内決済チャネルを通じて行いますが、現在のところ米ドルなどの外貨での支払いには対応していません。外貨決済の導入には、金融法の改正が必要とされています。この新システムにより、特定地域でのトレッキングがより円滑になり、旅行代理店とツアーオペレーターにとっても利便性が向上します。これにより、トレッキング業界の成長が期待される一方、外国人はガイド同行が義務付けられており、独自に許可を取得することはできません。許可証は、政府認可のトレッキングエージェンシーを通じてのみ発行されるため、トレッキングとツアーオペレーターに独占権が与えられています

トレッキング許可証システムのデジタル化に続き、2月9日には電子渡航認証(ETA)システムも導入され、外国人観光客の入国手続きが簡略化されています。これにより、ビザとトレッキング許可証の発行プロセスが効率化され、空港での待ち時間が減少しました。

ネパールには、エベレスト地域を除くほとんどのトレッキングエリアでガイド同行が義務付けられた「制限区域」が存在します。これらの地域では、入国管理局から特別な許可が必要であり、料金は地域により異なります。

この新しいオンラインシステムは、観光の利便性を大幅に向上させ、観光業と地域経済に貢献するものと期待されています。また、日本からの観光客もこのシステムの利便性を利用して、ネパールの魅力あるトレッキングコースに挑戦していただけると嬉しいです。日本からの訪問者の増加が、ネパールの観光業発展と両国の交流を一層深めることを期待されています。